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インドに行ってきました-03 [インド]

ポルバンダルからリキシャで30分ほどの郊外に、3週間ずっと滞在させていただいたアシュラムがあります。

アシュラムは広い敷地の中に建っていて、同じ敷地内に宿泊棟や屋根付きの野外食堂がありました。たくさんの鳥の声を聞きながらお外での食事はとても気持ちがよいです。時々リスも遊びにくるような静かなところです。

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敷地の真ん中はギリ(小さな丘)があります。アシュラム周辺は、農家さんや羊飼いが住んでいる広い平野なので、ギリに登ると360℃ぐるっと周りを見渡せ、日の出や日の入りを眺められます。大きな空には、近くの水場にいる鶴のような大きい渡り鳥が飛び交っていて、時間の流れがとてもゆっくり感じられます。

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こちらのアシュラムにはスワミニ(女性のスワミ)がお二人いらっしゃいます。私の先生チェータナーナンダジとも仲が良く、日本にいらしたことがあるので写真では拝見しておりました。今回初めてお会いできたのですが、お二人とも明るくパワフルな女性でした。食事の時などはいつも楽しそうなお二人の笑い声が広がります。とくにニガマナンダジのお声は美しく響いていて、それがとっても心地よかったのを今でも覚えています。

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インドでオレンジ色の布を着ている方(スワミ)は、簡単に言うと、正式な儀式を行って家庭から離れ全ての社会活動からも外れて、所有を放棄して生きる段階に入った方たちです。長く知識を学んでいてすでに教えているスワミもいますが、これからさらに知識を深めていくという段階の人もまだ含まれています。いずれにしても、この生き方に入った人たちを敬い人々が支える社会が、いまもインドには残っているのです。

古代からヨーガの源ヴェーダの文化では、”人生の成功”とは、この知識を深めて人が成熟していくこと。いつの時代もスワミたちから学んだり、スワミたちと接することは、とても吉兆な価値のあることです。
次の写真では、ご近所の農家の子供が、スワミの足元に手をついて敬意を表すご挨拶をしています。落とし物ひろっているのではないですよ(笑)

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このヴェーダの世界観を大切に生きる人々は、その世界観が親から子へ受け継がれていきます。スワミたちも人々や社会に守られながら、アシュラムを運営していきます。人々に支えれたアシュラムは、逆に人々を守ります。子供や貧しい人々を支え、学校を作って教育を与え、人の生き方や成長を導きます。

さらにアシュラムが大きくなると、世界中から学びたい人々が集まってきて街に雇用を生みだし、アシュラムを中心に周りの環境が動きだします。助ける人、助けられる人、そのみごとな循環が自然に生まれます。やがてアシュラム全体がひとつの街のように大きくなることもあるそうです。

この現代になっても、インドにはまだアシュラムが運営する学校がとても多いそうです。
そしてこの現代に、お金儲けなしに自然とコミュニティが育ち人々が学び成熟していくなんて、インドにいると人間が生きる原点に来たような気持ちになります。


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