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インドに行ってきました-05 [インド]

アシュラムでは生活は毎朝6時のプージャから一日が始まります。
祭壇は毎日カラフルにコーディネイトされてとても華やかでした。

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スワミニは車で出かけポルバンダルの街中でヴェーダーンタクラスをしたり、曜日によってはスカイプでクラスをしている声がアシュラムのお部屋からも聞こえました。
またスラム街の子供たちに教育を与えたり支援する活動などもなさっていると、私の先生チェータナーナンダジから教えてもらいました。

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私たち日本の生徒は、滞在中に10日間ダッドヴァボーダの聖典クラスをチェータナーナンダジから学びました。私はすでに日本で何度か受けているクラスですが、インドのアシュラムで学ぶとまた違った味わいがありました。
アシュラムでの生活は、日々の自分の役割や立場から解放されて、慌ただしさや生きることへ無意識のプレッシャーから解き放たれますね。その解放感は、日本に家族がいることをたまに忘れてしまうほどです(笑) 

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滞在中にはイベントが3つありました。簡単にご紹介します。

まず一つ目、マハーシヴァラートリー。年に何度かあるなかでこの日は一年でもっとも吉兆なシヴァラートリー。夜にたくさんの住民が親子でアシュラムのギリ(小さな丘)に集まり、マイクで盛大にスワミがマントラを唱え、人々は順番にシヴァリンガムにギーをかけて、明け方までシヴァ神に祈りをささげて過ごしました。

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ヴェーダーンタを勉強する生徒とっても、このシヴァラートリーは吉兆で大切なイベントだと聞いていたのでインド到着して最初のイベントを楽しみにしていたのです。しかし私は渡印の直前に引っ越しをしていて、インドに着いても疲れが取れず…早々お部屋で寝てしまいました(笑)

二つ目は、日本の生徒がインドの伝統的な結婚式をあげました。
午前中は新郎と新婦を牛車でゆっくり迎えに行くところから始まり、昼食後に伝統的な手順で結婚の儀式を、夕食後にはダンスパーティー。地元のテレビ局も取材に来ての大イベントでした。

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インドで結婚式は家族と家族のつながりですし、夫婦でともに人生のゴール目指して成熟していくためのステップ。そのため様々な儀式を繰り返しながら、時間をかけて進む結婚式でした。

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3つ目は、ホーリーというお祭り。
カラフルな粉を掛け合うお祭りなので、インスタ映えするとして観光地では若者に人気のようです。ポルバンダルの街では、ます前日の夜にあちこちで焚火がたかれていました。
焚火の周りを裸足で4週回りました。厄払いです。火の粉が飛んでとても熱いです。

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ご近所の方たちが、その周りにお供えもしていました。
ご家庭でも日ごろからプージャをしてるのでしょうね。なんだか美しい光景でした。

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この日はスワミニのヴェーダーンタの生徒さんのお宅2軒でチャイなどをごちそうになりました。
ポルバンダルの海の近くに大きなお家がたくさん並んでいて、高級住宅街のようですが、やはり牛は自由に歩き回っていました。
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両家とも1階に大きなゲストルームがあり、そこでチャイなどをいただきました。実はもう少しお家の中が見たくて2軒ともおトイレを借りに家の奥までお邪魔させてもらっちゃいました。リビングルームやキッチンもとても素敵でしたよ。

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インドでは突然のお客様も歓迎する文化なのだそうです。日本でいうと夕飯時なのですが、みなさんあたたかくお迎えしてくださいました。観光旅行では味わえない体験でした。

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その他に、滞在中はポルバンダル市内のガンジーの生まれた家と、ポルバンダルから車で90分ほど北にあるクリシュナ信仰のドワラカへ日帰り巡礼にも行きました。

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以上、私たちが日本で楽しむヨーガが、どんな文化の中から生まれてきたのか、その一端を楽しんでいただけたら嬉しいです。ヴェーダの文化を知ることは、やがてヨガ哲学を超えた本来の知識の理解を深めることができます。
写真はどれも日本人のお顔があまり写ってないものを選びましたが…写ってる方ごめんなさいね。
最後に、私のお気に入りのこちらの写真を。アシュラム滞在中に毎日おいしいお食事を作ってくださったマダム。プロの料理人なのだそうです。どおこの素敵な笑顔!間違いなく美味しいお料理が出てきそうでしょ♡

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最後までご覧くださりありがとうございました~HIROMI
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インドに行ってきました-04 [インド]

3週間の滞在中、アシュラムの近所の3つのお宅から、夕飯に招いていただきました。
毎回スワミニ、スワミジと日本人10人ほどで伺いました。

普段からアシュラムにはこのご近所の農家さんがよく来ていて、野菜やミルクなど食材の提供や、食事作りのお手伝い、またティータイムにはポットにチャイを入れて届けてくださったりして、私たちの長期の滞在を支えてくださいました。

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みなさんいつも素敵な笑顔で接してくれますが、ほとんど言葉は通じないのです。学校に行ける子ですと英単語が少しだけ通じたりするのですが、年配の方たちはみなさん全く英語が通じないのですよ。グジャラート語をスワミニが英語に訳し、さらにスワミジが日本語にしてくだいました。

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それぞれご家庭によっては、畑まで案内していただいたり、家の中の様子を見せてもらったりしました。暮らしはとても質素で、煮炊きができる簡素なキッチンと寝室があるくらいですが、祭壇があり、家のあちこちに神さまを美しく飾ってあったりしました。

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最初この質素な暮らしぶりに、私は少し驚きましたが、皆さんと接していると物資がなくてもこんなに豊かな気持ちで暮らせるんだなあと思えてきました。毎日この当たり前にあり続ける世界を豊かに感じるのでしょう。暗闇に太陽が昇り、すべてを明るく照らしあたため、この大地から植物が育ち、その実りが私たちの体と心を満たしています。

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風が吹き、鳥が鳴き、季節がめぐり、嵐もくる。この世界はすべて神が現れたものなのだと、それを肌身で直に感じているから、当然のことのようにいつも神を想い、運ばれていることに感謝し、出会った私たちにもおしみなく与えるということをしてくださいます。

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どのご家庭も、スワミが家にくるのはとても吉兆なことなのだそうで嬉しそうでした。とくにお年頃の娘さんたちとスワミニのお話は楽しそうです。グジャラート語なので内容はわかりませんけれども。でも彼女たちの表情やしぐさでスワミニをとても尊敬している様子がわかりました。

そう、お年頃の娘さんも、結婚相手は自分で決められないのだそうです。結婚は家同士の結びつきでもあるので、この辺のご家庭は今でも父親が相手を決めるのだそうです。



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インドに行ってきました-03 [インド]

ポルバンダルからリキシャで30分ほどの郊外に、3週間ずっと滞在させていただいたアシュラムがあります。

アシュラムは広い敷地の中に建っていて、同じ敷地内に宿泊棟や屋根付きの野外食堂がありました。たくさんの鳥の声を聞きながらお外での食事はとても気持ちがよいです。時々リスも遊びにくるような静かなところです。

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敷地の真ん中はギリ(小さな丘)があります。アシュラム周辺は、農家さんや羊飼いが住んでいる広い平野なので、ギリに登ると360℃ぐるっと周りを見渡せ、日の出や日の入りを眺められます。大きな空には、近くの水場にいる鶴のような大きい渡り鳥が飛び交っていて、時間の流れがとてもゆっくり感じられます。

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こちらのアシュラムにはスワミニ(女性のスワミ)がお二人いらっしゃいます。私の先生チェータナーナンダジとも仲が良く、日本にいらしたことがあるので写真では拝見しておりました。今回初めてお会いできたのですが、お二人とも明るくパワフルな女性でした。食事の時などはいつも楽しそうなお二人の笑い声が広がります。とくにニガマナンダジのお声は美しく響いていて、それがとっても心地よかったのを今でも覚えています。

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インドでオレンジ色の布を着ている方(スワミ)は、簡単に言うと、正式な儀式を行って家庭から離れ全ての社会活動からも外れて、所有を放棄して生きる段階に入った方たちです。長く知識を学んでいてすでに教えているスワミもいますが、これからさらに知識を深めていくという段階の人もまだ含まれています。いずれにしても、この生き方に入った人たちを敬い人々が支える社会が、いまもインドには残っているのです。

古代からヨーガの源ヴェーダの文化では、”人生の成功”とは、この知識を深めて人が成熟していくこと。いつの時代もスワミたちから学んだり、スワミたちと接することは、とても吉兆な価値のあることです。
次の写真では、ご近所の農家の子供が、スワミの足元に手をついて敬意を表すご挨拶をしています。落とし物ひろっているのではないですよ(笑)

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このヴェーダの世界観を大切に生きる人々は、その世界観が親から子へ受け継がれていきます。スワミたちも人々や社会に守られながら、アシュラムを運営していきます。人々に支えれたアシュラムは、逆に人々を守ります。子供や貧しい人々を支え、学校を作って教育を与え、人の生き方や成長を導きます。

さらにアシュラムが大きくなると、世界中から学びたい人々が集まってきて街に雇用を生みだし、アシュラムを中心に周りの環境が動きだします。助ける人、助けられる人、そのみごとな循環が自然に生まれます。やがてアシュラム全体がひとつの街のように大きくなることもあるそうです。

この現代になっても、インドにはまだアシュラムが運営する学校がとても多いそうです。
そしてこの現代に、お金儲けなしに自然とコミュニティが育ち人々が学び成熟していくなんて、インドにいると人間が生きる原点に来たような気持ちになります。


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インドに行ってきました-02 [インド]

成田からムンバイまで直行便でいき、翌日にポルバンダル行きに乗り換えました。

同行者は同じ関東ヨギーの先生 サユリさん。
彼女は英語堪能なので、とっても助かりました。

ムンバイは国際空港でなので、なかなかの都会の雰囲気。
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ムンバイ国際空港内のホテルに一泊したとき、お暇そうなレストランのウェイターさんが私たちのテーブルに来てぐいぐい聞いてきました。

「ポルバンダルへは何をしに行くの?」と。有名な観光地ではないし、日本人がなぜ?という感じです。「ヴェーダーンタの勉強だよ」といっても、彼はヴェーダーンタの言葉を知らない。

「ヨーガの勉強だよ」というと、「ああヨーガだね、僕もたまに体を動かすよ~」という感じ。(ちなみに私のリスニング力は怪しいのですが…いつもサユリさんが通訳してくださいます)

ヨーガに対する認識は、都会の若いインド人も日本人とほぼ変わらない印象でした。 

インドでも、身体を動かすヨーがや瞑想を行ったり、様々な日々の儀式や信仰を行っていても、その源の知識(ヴェーダーンタ)の存在を理解している人は少ないということでしょう。

実はこの世界に、たとえばある種の文化や信仰があったとしても、その起源までさかのぼって古代の言葉で源の知識を解明できる伝統が今この現代まで続いているものは、地球上にほとんど残っていないそうです。

でもヨーガは違うのです。その源の知識が、紀元前から続く言葉でグル(先生)から生徒へ受け継がれていて、それが日々の習慣や儀式、生き方や文化となり現代まで残っている、それがインドなのですね。

しかしこのウェイターさんのように、インドでもほとんどの人がその源の知識を知らないし(というか普通の人は興味がないんですよね笑)日本のようにアーサナヨガも健康のためにやるものなのでしょうね。
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ポルバンダル空港からはリキシャで、町はずれのアシュラムまで移動しました。滞在中も町中にお買い物に出るときなど、すべてアシュラムでお願いしている運転手さんのリキシャを利用しました。

なので、なんの心配もなく笑、いつもリラックスして移動を楽しめました。私はこのリキシャから街並みをながめる時間が、とても楽しいのです。インドの街は活気があったり、混沌としていたり、埃や臭いがひどかったり。人々はあちこちで集まってお喋りしていて、時間の流れがゆったりしています。

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リキシャやオートバイ、自動車からトラックまで、クラクション鳴らしながら常に合図を出し合って、とてもぎやかに行きかう光景。そんな騒々しい道端で、牛や犬がのんびりしています。

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動物が動物らしく振舞うことが許されている世界。これって当たり前の事なんですけれど、日本にいると忘れていたような気がします。牛に限ってはインドでは神様ですから特別な存在なのですけどね。

車が激しく行き交う、車スレスレの道端で、犬が両手両足を投げ出してずっと寝ている姿を見ていると、私は「いやいやそれ、リラックスしすぎでしょうが…」と思わず心の中で突っ込んでいたのですが、しばらくすると逆に私たち人間が犬たちに問われているような気がしてきました。。。「オマエら、こーんなにリラックスしたこと、あるのかーい?」ってね。

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